番外編「アップルブランデーの本場」行ってみた その1

番外編「アップルブランデーの本場」行ってみた その1

 

投稿日:9月3日

更新日:9月10日(リンク更新)

 

こんにちは。
シードル工房準備室の渡部です。

突然ですが、

ジャパン・シードル・アワードってご存じですか?

Japan Cider Awards2019 結果発表

(別ウィンドウで開きます)

日本シードルマスター協会が主催する

シードルの品評会です。

2019年の大賞には、

同じ青森県のもりやま園さん

「テキカカシードル」が選ばれました!

すごいですよね♪

おめでとうございます!

個人的な感想ですが、ビールに近い味わい

個性的ですし、おいしいですよ。

ちなみに・・・

私たちのアオモリシードルスパークリングですが、

ドライ・スタンダード・スイートを出品しまして

それぞれ2つ星を獲得しました。

次は、私たちも大賞を目指します!

 

 

前置きが長くてすいません。

今回からフランス編ですが、

一旦シードルを離れ、

アップルブランデーの視察をしました。

なぜなら・・・

私たちもアップルブランデーを作っています。

では、私たちのアップルブランデーを含め、

ご紹介していきますね♪

 

今までの記事はこちらです。
「シードルの本場行ってみた」その1 ロンドン市内
「シードルの本場行ってみた」その2 Cider Museum

「シードルの本場行ってみた」その3 工場見学

「当社のシードルの作り方」が知りたい方

 

■目次

1.私たちのアップルブランデー

2.「アップルブランデーの本場」行ってみた フランス カルバドス県

 

1.私たちの「アップルブランデー」

私たちは、シードルだけでなく、

「アップルブランデー」も作っています。

 

「ブランデーって聞いたことあるけど、何なの?」

と思ったあなた!

大丈夫です。(#^^#)

簡単に言うと、

果実酒から作った蒸留酒です。

 

蒸留酒でひっかかったあなた!

またまた、大丈夫です。(#^^#)

理科の実験で覚えているひともいるかもですが、

超ざっくり言うと、

アルコールを蒸気に変え、

冷やしてまた液体にすることで、

アルコール度数を高めたお酒です。

「スピリッツ」とも言いますよね。

蒸留酒は、「命の水」とも言いますし、

まさに魂のお酒ですね。☆

 

と、いうことは。。。。。。

 

わたしたちのアップルブランデーは、

私たちのシードルを蒸留して作ったお酒!!!!

ということですね♡

A-FACTORY CIDRE

 

さて、さっそく私たちの蒸留機

ばばーんと、お見せします!

 

あれ、思ったより。。。という感じですか?

すいません。。。

確かにウィスキーメーカーの蒸留機を見た方からすると

だいーぶ小さいです。

 

アップルブランデーの本場

カルバドス地方で使っているものと同じ

単式蒸留機です。

ガス動力で直火の蒸留機という点も

本場と同じです。

 

作り方ですが、

この蒸留機でシードルを2回蒸留して作ります。

くわーしくご紹介しますね。

すいません。お付き合いくださいね。

 

 

まずは、1回目の蒸留です。

まずは、シードルを100リットルほど蒸留します。

 

蒸留した液体を全部は使いません。

もったいないっ(心の声)

 

液体を3つに分けて、最初と最後は捨てます(涙)

真ん中の良いところだけを使います

ヘッド、ハート、テイルと3つに分けてハート♡を残すんだそうです。

ちょっと素敵。

 

1度目を終えて、

量は1/3となり、

アルコール度数は、9%のシードルが、

27%くらいとなります。

これを3回繰り返し、

300リットルのシードルで

およそ100リットルの1度目の蒸留酒ができます。

 

2度目の蒸留を行います。

また最初と最後は捨てます(涙)

アルコール度数は、52%に引き上げられます。

この時点で、できるアップルブランデーは、30リットル。

原料のシードル300リットルと比べると、

およそ1/10になってしまいます。

贅沢!(心の声)

 

あと特徴としては、

水を加えません。

(もっとアルコール度数を高く蒸留して

水を加えて戻すという製法もあります。)

 

私たちの製法のほうが

りんごの風味を感じていただけると思っています。

 

まだ樽で熟成させていませんので、

アルコールを感じますが、

きちんと「りんご」を感じることができる

ブランデーだと自負しています。

実際に、熱烈的な

ファンの方もいらっしゃいます。

 

私たちの「アップルソーダ」

(ノンアルコール)

割ってカクテルにすると、

特においしいですよ♪

おすすめです。

参考まで、お求めはこちら。

すいません。つい宣伝してしまいました。

 

2.「アップルブランデーの本場」行ってみた

フランス カルバドス県

さて、前回まではロンドンでしたが、

ユーロスターで

パリへやってきました。

ちなみに、

火災のあったノートルダム大聖堂は

改修中で、近づくことができませんでした。

早く直るとよいですね。

 

さて、パリから約190キロ

車で2時間強をかけて、

アップルブランデーの本場

「カルヴァドス県」へ向かいます!

 

行ったのは、カルヴァドス県の

アップルブランデー「カルヴァドス」

知ることのできる施設です。

りんごの地域やオーク樽での熟成年数

蒸留方法など

ある一定の基準を超えた

アップルブランデーだけが

「カルヴァドス」と名乗ることができます。

素敵な店内ですよね。

様々な種類のカルヴァドスが並びます。

各メーカーは、樽の大きさによって

特徴を出しているそうです。

樽が大きいと、ブランデーの量に対して

樽の設置割合が低くなるので、

りんごらしさが残る味わい

樽が小さいと、逆で樽香が強い味わい

なるそうです。

 

私たちは、大きな樽は買えないですが、

樽熟成は挑戦中ですので、

いずれ樽熟成したアップルブランデーを

皆様にご案内できると思います。

今、美味しくなっている最中です♪

 

また、オーク樽での熟成が必須で、

オーク樽でないと、

バニラはちみつのエッセンスが

でないんだそうです。

 

樽の木目次第で、熟成の味に変化があり、

木目が詰まっている

バニラのニュアンスが。

中程度の粗さの木目では、

ヘーゼルナッツのニュアンスが

得られるということです。

 

面白いカルヴァドスもありましたよ。

「冷凍庫に入れて楽しむ」カルヴァドス。

度数が高いので凍りませんけどね。

冷やして飲むコンセプト。

 

話は変わりますが、

甕熟成に興味があって訪れた
沖縄瑞泉酒造さんで、
冷凍庫にいれた

50度以上の泡盛

飲ませてもらいましたが、
すごくおいしかった♪ので、

そんな感じかな~と想像しました。

 

この施設には、

写真NGなのですが、

日本語で、カルヴァドスを勉強する

有料のツアーもあります。

 

すごく勉強になりました!

(マニアックでついてこれましたでしょうか??)

 

次は、カルヴァドスの

実際のシャトーを見学します。

お楽しみに。

 

>>「アップルブランデーの本場」行ってみた その2 へつづく